こんな話って信じられます?
ごみ部屋住みのお爺ちゃん ↓ お爺ちゃん施設にうつる ↓ 大家がゴミ部屋をそうじ ↓ すごい量の小説と絵を発見 ↓ 偶然にも大家は芸術家 ↓ 大家夫妻が絵を公開 ↓ お爺ちゃん70過ぎにて世紀の芸術家に ↓ アートの歴史に名を刻む アウトサイダー・アートの歴史に名を残しました
1973年アメリカのシカゴのアパートの3階で後世に残るほどのアートが発掘される。 それは70歳過ぎの老人が人知れず書き溜めた、なんとも奇妙な「絵と小説」であった。 その数はあまりに膨大でなんと60年分もありながら、作品は一度も世に発表されていなかった。 彼の名は「ヘンリー・ダーガー」。
ダーガーの作品を発掘した大家夫妻
彼の作品は「アウトサイダー」と呼ばれるジャンルのアートです。 これを大雑把に一言で言うと「美術教育を一切受けてこなかった者」が作り出したアートです。 彼らは画家になるという概念すらありません。 己の楽しみだけで人知れず作品を作り出す純粋さは、常人ではできない究極のアートなんですね。
70歳過ぎの老人が人知れずに長年描き溜めたアンダーグラウンドなアート。
それは幼い頃に強制労働と体罰が日常の奴隷のような施設で過ごした体験が元になった。
子供を奴隷にする大人軍団に立ち向かう7人の少女戦士の物語などがある。
ヘンリー・ダーガーはゴッホと違い、幼少期から家族もなく、心ではアーティストであったが絵を他人に見せるという考えすらありませんでした。
清掃員として最後まで評価されることのなかった人生はゴッホよりも孤独で不遇でした。
誰にも評価されずに終わるのは私なら悔しいし無念と思っちゃいますね。
ヘンリー・ダーガー
ダーガーの壮大な作品「非現実の王国で」はロバート・ヴィヴィアンの7人の娘が先導する子供達が、奴隷や殺戮を繰り広げるジョン・マンレー将軍率いる大人軍団と戦うのですが、これは小説です。
ダーガーを有名にしたのはこの小説の挿絵として描かれた水彩画でした。
カラフルな色調と独特のキャラクターを描いた世界観です。
私は多摩美大に居たときは彼の物語を一切知らなくて絵柄だけで好きになってしまいました。日本で画集が無かったのでタマビの図書館で1枚50円でカラーコピーしたものを眺めたものです。1人の人間のトラウマが元になった話も魅力でした。
こういったアートは作家本人が世に出す意識も無いので、世に出にくいです。
だから運よく誰かが発表して有名になるんです。
我々「インサイダー」の人間は彼らのようなアウトサイダーの人達ほど純粋ではいられません。
だからこそ、常人では生み出せないこのアートには唯一無二の価値があると思います。
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