「少年院での高卒資格」
最近気になるニュースを目にしました。
「大検取得」の僕も似たような状況が少しあったので個人的に関心がありました(以下)。
「法務省は入院中でも高校卒業資格を取得できるよう支援すべく、6月から検討委員会を開催」
今週ニュースやアベプラなどの動画ニュースでも話題に上がっていました。
犯罪を犯して少年院に入っている者達に出所後生き方に困らないように資格などの支援をしているということです。
「出所後の再犯率」
どうやら少年院の中では様々な資格を取得できる制度があるようですね。
出所後に職に困って無職だと環境が悪く、犯罪率が上がるデータもアベプラで提示していました。
出所後に職にありつけた者や出所後に学校などの教育機関に戻れた者は再犯して戻ってくる統計がいずれも10%代なの対して、無職の者の再院する統計は41%でした。
(少年院でお勤め中は”入院”という言葉を使うらしい)
「入院中に取得できる資格制度」
一方、
少年院の未成年を支援する制度に対しては、
劣悪な環境の中でも非行の道に走らず、
努力して学校を卒業したり資格を取得してきた方々はどう思うのでしょう。
または記事にある通り加害者を支援しているの声もあるますが、確かに出所後に無職で再犯率が上がってしまうなら、院内で社会復帰できる環境を与えた方が社会のためにもなりますね。
「どう違う?”高卒資格”と”高卒認定”」
ここで個人的に思ったのが、今回記事になっている「高卒資格」。
僕が18年前に取得した大検(今は高卒認定)とは違うのか調べてみたら、やっぱり違っていました。
・「高等学校卒業資格」
3年間以上在籍すること・3年間で74単位以上の取得・3年間で体育祭や生徒会活動などの特別活動への30時間以上の参加 して卒業した証
・「高等学校卒業程度認定試験 」
高等学校を卒業した者と同等以上の学力があるかどうかを認定するための試験
両方似てるので、一緒なんじゃないのと思いましたが、大きく違っている点は「高卒認定の方は最終学歴が中卒」なことでした。
「必要なのは高卒資格の方」
出所後の少年たちの就職に不利であるから、法務省が「高卒認定」→「高卒資格」にアップグレードを検討中ということです。
少年院で取る資格で多いと個人的に予想する資格で、
「危険物取扱者」(車を扱う仕事には必要だったりするため)と「高卒認定」がありますが、この二つは私は自力で取得しました(私の場合は大検)。
自力で取得したと言っても、ものすごい楽過ぎて拍子抜けくらいの資格でした。
しかし入院中の者が税金で手っ取り早く資格を取得できる制度をズルいなという気持ちはありません。
なぜなら、確かに犯罪を犯す者は非難されて仕方がないですが、劣悪な環境下で育ってきた者でない人たちは犯罪を犯す人の気持ちは解らないと思うからです。(擁護しているわけではありません)
「凄惨な”悪”の道」
以前、私の作家活動で、横浜から大阪の「あべのハルカス」や「阪神百貨店」での作品展示に出向いてたとき、私は他の作家メンバーとは別で決まって一人で大阪西成のあいりんの安宿にあえて面白がって連泊していました。
(あいりんは日本一のスラム街と言われ、山口組の息がかかった犯罪の巣窟にもなっており、日本で最も危険な場所です。)
・あいりんで有名な公園
・いつも私が泊まっていた安宿一泊¥1400
・部屋は2畳ほどで狭いです。↓ちなみにあとで調べたらこのホテルは事故物件でした😱(笑)
このドヤ街で、とある反社の勢力に居た人に会ったことがあります。
その人から直接色々聞いたことがあります。
異常な暴力の中に生きてきた人でした。
見るからに戦闘力が高く、ハッタリを疑う余地も無い修羅場をくぐってきたような鋭い眼光。190cmはあるかの大柄な体躯に傷跡だらけの大きな拳、異質なオーラがその人の”なり”を物語っていました。
彼は幼少期に母が出て行っていまい、父子生活でしたが、中学生の時に闇の転機が訪れます。
生活苦を理由に父親が中学生の彼をヤクザの工場に住み込みで働かせに行かせたのです。
中学生が働くのは当然違法労働です。しかも強制的に。
工場では東南アジア、ブラジルなどの大人と一緒だったようです。
ここまでしか書けないほど、この後、凄まじく恐ろしい経験をしています。
(余談ですが。このとき逆に大阪維新の議員さんとも個人的におせわになった方が居ました。「これだけ才能があるんだったら政党講演会に行って、天才的な絵を描ける自分を議員連中に売り込みまくれ」と助言頂きましたが、そのときは度胸がなかったので出来ませんでした。)
「光と闇」
作家(画家のこと)の展示は通常1週間が基本です。
私も連日1週間、ホームレスや日雇い労働者、ヤクザの居る場所から歩いて50分ほど、大都市の中にある「日本一高いビル・あべのハルカス」の中のアートギャラリーへ徒歩で通っていました。
・あべのハルカス(私が展示していたデパートです)
本当に日本と思えない感覚です。
日本一の「ドヤ街」から日本一高いビルがある摩天楼へ景色が極端に移り変わっていくんです。
まさに「天と地」です。
人種も違います。一般層やギャラリーに来られるようなセレブな方々から公園や道端で寝泊まりしている方々まで。
「自分もこの先どうなっていくんだろう。。。何をして自分は生きていきたいのか。。」
生きる意味を考えさせられました。
「学校や社会からドロップアウトしてしまった人々」
”今ドロップアウトしている、お休み中の子達へ向けて伝えたいです”
冒頭の少年院へ行った人たちは社会からドロップアウトしてしまいました。。
それと別に学校からドロップアウトしてしまった人たちも居ます。
「ニート」、「引きこもり」、彼らは犯罪を犯したわけではありません。
しかし闇の中、暗中模索しているでしょう。
彼らが無理やり外に出る必要は無いと思いますが、いつか社会と関りを持たないとダメなんです。
私も「引きこもり」でした。
小4~中学卒業まで続いた長く陰湿なイジメもあって、高校には行きませんでした(生徒だけでなく中3では担任からもイジメを受けていました)。
家に居れば居るほどドンドン社会から孤立して手遅れになっていきます。
だからと言って焦って親が無理やり外に機会を持つと逆効果になってしまったり、ほんとうに難しい問題だと思います。
私の若い時の時代と違って、今はパソコンやスマホがあるので、うまく利用すればその闇の期間が成長の光の機会になると思います。
私は孤独の闇の中でも絵を描いていました。
当時はパソコンもなかったので、外とも誰とも繋がれずに本当に孤独でした。
でも手放さなかった「絵」は私に少しでも結果をもたらしてくれました。
「何か」で出陣の準備しよう
大きく大成しなくてもいいんです。
やってた「何か」があとで生きる為に闇の中に居ても「何か」をしよう。
絵だったら「画家」になれなくても、「先生」くらいには誰でもなれます。人と接したくないなら「イラストレーター」でもいい。
ゲームが好きなら「プログラマー」でも「ゲームデザイナー」でも「脚本家」でもいい。
私の親せきにマトモに働いた経験のない、色んな女の子と遊んでいたニートの従妹がいました。
しかし、彼は30歳近くになってようやく目が覚めて、毎日ハマってプレイし続けていた「ゲーム」の会社で働きたいと思い、専門学校の過程を経て、卒業後いきなりゲーム会社の大手の「コナミ」に就職できました。
しかも成績優秀で社内でトップクラスになり、その後は独立したようです。
こんなにうまくいかないだろうけど、彼は遊んでた時でも「何か」を捨てなかった。
どんなに辛い状況でも、将来の戦のための「準備」くらいは出来ます。
少年院の彼らでも社会に旅立つために「準備」はしているんです。
あきらかにそれより「マシ」な環境に居た我々はもっと器用に出来るはずです。
希望を持って生きよう。
今は点でもいつかその点が別の点につながるさ。
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